話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選
今回も新米小僧さん企画に則り、以下の基準で選ばせていただきました。
・2019年1月1日~12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につき上限1話。
・順位は付けない。
それでは行ってみましょう。
・賭ケグルイXX 第8話「負けない女」
脚本:金田一明 絵コンテ&演出:いがりたかし 作画監督:仁井学、石田千夏 総作画監督: 高原修司
-
賭け事で色んなことが決まってしまう学園というぶっ飛んだ設定の本作ですが、その中でも賭けに勝つ以外のことを得ようとする姿が印象的なエピソードを選ばせてもらいました。皇伊月の思いが豆生田 (まにゅうだ)先輩に届くシーンは、やっていることが賭け事であることを忘れてしまうぐらい綺麗なものに映りました。
というのは建前で、主演の早見沙織さん大好きな杉田智和さんが芝居での早見さんとの絡みが沢山あって、現場でめちゃくちゃ幸せそうにしてるんだろうなという酷い想像をかましながら楽しく拝見しておりました。
という冗談はさておき、生き様や価値観を見せてくれるお話が大好きです。その意味では、第10話の「理の女」の回もキャラクターの心情がよくわかるエピソードでとても気に入っています。
・鬼滅の刃 第十九話「ヒノカミ」
脚本:ufotable 絵コンテ&演出:白井俊行 作画監督:鬼澤佳代、遠藤花織、永森雅人
アクションにとても力が入っている本作ですが、お話のテンションとアクションががっちり噛み合い、そこに挿入歌が重なり盛り上がりがさらに一段高いところへと押し上げてくれています。
家族の絆という言葉だけでは少し安っぽく聞こえてしまいますが、炭治郎の家族への思いがここまできちんと描かれていたからこその展開が、やはりグッときますね。
・真夜中のオカルト公務員 第8話「老いたコヨーテと星降る庭」
脚本:樋口達人 絵コンテ:外山草 演出:外山草、石井輝 作画監督:西田美弥子、鈴木春香、江上夏樹、石崎裕子、池田志乃、東美帆 総作画監督:伊藤依織子
妖怪や神々など、ヒトならざる存在=アナザーの声が聞こえる主人公・宮古新とアナザーたちとの交流を描いた本作。第8話は新が琥珀(ウェウェコヨトル)がかつての思い出を振り返りつつ散歩するという、大人しめな本作でも特に地味な回なのですが、普段のいたずら好きな一面とは異なる琥珀の姿が静かに心に響きました。
・荒ぶる季節の乙女どもよ。 第8話「Legend of Love」
脚本:岡田麿里 絵コンテ:塚田拓郎 演出:藏本穂高 作画監督:佐古宗一郎、中野ゆうき
女の子が性を語る作品は珍しい(自分が知らないだけ?)という気がするのですが、生々しさがありつつも爽やかさも見せてくれるのが岡田麿里の真骨頂かなと思っています。最終回かと見まごうようなテンションで展開される色恋沙汰は、高校生の文化祭らしさ満載です。
本作らしいという良いでは、第10話での菅原氏と泉の電車でのやり取りで「勃ってたくせに」は強烈なカウンターパンチでしたね。
・彼方のアストラ #11 CONFESSION
脚本:桜井光、海法紀光 絵コンテ:瀬村俊一郎 演出:夕澄慶英! 作画監督:
樋口博美、賽藤晴香、川本由紀子、本多弘幸、鈴木春香、張鵬、Park Ji-seung
どのエピソードも印象的だったのですが、役者陣の熱演と展開ががっちり噛み合っていたと感じたのが#11 でした。右腕という言葉、1話からの伏線がここで重なるのかという感動はなかなかのものでした。
あと、個人的には「最終回の1話手前が一番盛り上がる」という主張を密かに掲げております。ラストは色々と締めに入らないといけないので、物語的なテンションはその少し前が一番大きいのかなと思っています。
・ソウナンですか? Case.6 ウサギ実食
脚本:待田堂子 絵コンテ&演出:小山菜穂 作画監督:松下清志、中山和子、池原百合子 総作画監督:西尾淳之介
女子高生が遭難してしまい、無人島でサバイバル生活を送るという本作。どちらかと言えばギャグ寄りなテイストが強い作品なのですが、今回チョイスしたエピソードではウサギを捕まえて食べてしまうということが詳細に描かれていてかなり驚きました。サバイバル慣れしているほまれではなく、睦がチャレンジしている点も見逃せないところ。
・ハイスコアガールII ROUND24
脚本:浦畑達彦 絵コンテ&演出&原画:山川吉樹
【Amazon.co.jp限定】ハイスコアガールII STAGE1 (初回仕様版/2枚組)(全巻購入特典:特典CD“ラジオ「ハイスコアガール道場」特別編"シリアルコード付) [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
- 発売日: 2020/03/25
- メディア: Blu-ray
「最終話1話前が盛り上がる」理論はどこ行ったんじゃオラァ!
いつも恋愛に負けてしまうキャラに肩入れしてしまうのですが、それを差し置いても本作のヒロイン候補では日高の方が好きですね。本エピソードでの日高の負け犬っぷりはお見事でした。これがあるからこそ、ラストの告白シーンがより映えるというものです。
日高のサブエピソードとかあると見たいなぁ。日高にどうか幸あれ、と願うばかりです。
・BEASTARS 第5話 しっぽの汚れにも理由を見出すお年頃
脚本:樋口七海 絵コンテ:京極尚彦 演出:下司泰弘 作画監督:大津直
幸福グラフィティ最終話での階段のシーンとか「キャラの目線が合って、より心が通じ合う」というシチュエーションが結構好きなんですよね。
多くの場合、背が高い方が歩み寄らないといけないのですが、狼であるレゴシが自分のしっぽを汚してでもウサギのハルと目を合わせたいという心情がよくわかるタイトルです。
・バビロン 第2話 標的
脚本:坂本美南香 絵コンテ&演出:富井ななせ 作画監督:久保光寿 総作画監督:
後藤圭佑
正直、こんな内容をアニメで流して良いものかと思ってしまうぐらい、視聴者側の価値観を揺さぶってくる本作ですが、検事である正崎と取り調べられる側の曲世愛の攻守がいつの間にか入れ替わってしまっている所が非常に面白いです。
また、正崎がなぜ無事だったのかがこの時点ではわからなかったのですが、その理由がはっきりする7話もかなり強烈でした。
・Dr.STONE 24. 声は無限の彼方へ
脚本:木戸雄一郎 絵コンテ:森本育郎、飯野慎也 演出:池田智美、飯野慎也 作画監督:森七奈、岩岡優子、小美戸幸代、次橋有紀、宍戸久美子、萩原正人、中熊太一、山中純子 総作画監督:岩佐裕子、村谷貴志、とみながまり、芝美奈子、宮西多麻子
「最終回1話前が盛り上がるりろ)ry
本作は原作あり、2期もあるということで非常に良いところで区切りとなっていたので、さすがに選ばざるを得ないかなと。
アニメから本作を知ったのですが、非常にハマってしまい、今では原作の最新巻までしっかり追いかけています。 2期も非常に楽しみですね。
選んだのは最終話ですが、銀狼の覚醒回や事の顛末が明らかになる17話なども好きで1つをチョイスするのに苦労しました。それぐらいお気に入りの作品です。
ちなみに、一番好きなキャラはゲンですね。単なる嫌な奴ではない部分が見え始めてからはずっとお気に入りです。
長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。なんとか年内に間に合って良かったです。
最後に、企画と集計をやっていただいてる新米小僧さんに感謝を。
実は1度お会いしたことがあるのですが、簡単な活動をお伝えした時点で名乗る前に名前を言い当てられたことと、何を10選にチョイスしていたかを覚えておられたことが強烈に記憶に残っています。このタイミングで企画を離れるとのことで少し寂しい気もしていますが、自分は今後も10選は毎年続けたいと思っております。